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2018年で在米15年目、リリーのアメリカで留学・生活・お仕事と英語のブログです

2018年度枠H1B就労ビザのプレミアムプロセス停止について

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2018年度枠H1B就労ビザのプレミアムプロセス停止について

こんにちは、リリーです。

4月の初めは、日本ですと入学式や桜がとっても綺麗な季節ですね。こちらアメリカでは、4月1日から定例のH1B就労ビザの申し込み受付が始まりました。が!トランプ政権に移行して早くも、就労ビザ申請過程に対しての動きががありました。

「2017年3月3日に、H1B就労ビザのプレミアム・プロセスの停止が発表され、4月3日付けでアメリカ移民局はH1Bビザのプレミアムプロセスサービスを正式に停止する」とのこと。

私もH1Bビザを3年間所有していた身ですので、H1Bビザと聞くと、人ごとではない気持ちです。今日は、このプレミアムプロセス停止について、詳しく調べてみました。

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「プレミアムプロセス」とは?

H1B就労ビザを申請するときに、プレミアムプロセス、つまり「特急審査」を追加料金$1225を支払い、追加できるサービス。通常移民局は第一次審査結果をを申請者に知らせるまで数ヶ月がかかりますが、特急審査サービスを追加することによって、審査開始から約15日以内に、第一次審査の結果が得られる、というもの。

従って、今年はプレミアムプロセスというサービスが停止されるというだけで、H1Bビザの審査は通常通りに行われます。

尚、私が2009年にH1Bビザ申請した際には、このプレミアムプロセスは利用しませんでした。私がお世話になった弁護士の方は、申込者全体の約20%以下の方が利用される、と聞きました。(参照過去記事:アメリカ就職でのビザ申請

なぜ今回の停止に至ったのか?

アメリカ移民局の声明

アメリカ移民局ウエブサイトによると、プレミアムプロセス一時停止の理由として次のように挙げています。

プレミアムプロセスを停止することにより、全てのH1Bビザ申請書類を審査する時間配分の助けになる。

  1. 過去数年間にわたり申請者が多く、プレミアム処理要求が急増したため、現在まで処理できなかった長年にわたる申請を処理できる。
  2. 現時点でH1Bビザ延長審査240日期限に近づいているH-1B延長ケースの審査判決に優先順位を付ける。」

トランプ大統領のスローガンからの流れ

トランプ大統領に政権が移った直後の2017年3月3日に、プレミアムプロセス停止が発表されました。かねがねトランプ大統領は特に不法移民を取り締まり、ムスリム系列の国のビザ保有者に対してのビザ剥奪命令(現在は連邦裁判所によってこの命令は一時停止されていますが)など、まさに「アメリカをもう一度素晴らしい国にする」というトランプ大統領選挙中のスローガンを元に移民に対しての規制を厳しくしようとしていた流れから、今回のプレミアムプロセス停止に至ったと予想されます。手短にいうと、「移民・アメリカ人以外」の人たちが、アメリカという国で、アメリカ人から職の機会を奪っている、という考えのもとです。

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誰が影響されるのか?

影響される申込者は、2018年度枠(2017年10月1日~2018年9月30日)のプレミアムプロセス利用申請者。2018年度枠に申し込むには、全ての申請書類をアメリカ移民局に2017年4月1日には到着するように発送されると思います。

移民局としては、「申請書類を4月1日から受け付ける」との定義ですが、昨今毎年といってよいほど、通常6万5000枠に対しての何倍、何十倍もの申請書類が4月1日を皮切りに移民局に届くという背景から、申込者ほとんどの方は、4月1日に合わせて書類送付をするはずです。

従って、今回の「プレミアムプロセス」停止の影響のある方は、今年の4月1日着用に申し込んだ方、となります。

利用した人はどうなるのか?

もう既にプレミアムプロセス料金の$1225を支払った申請者はどうなるのか?という点ですが、アメリカ移民局のウエブサイトによると、下記2点の場合は返金されるとのこと。

  1. 2017年4月3日以前に申請書類が受理されている場合
  2. プレミアムプロセス15カレンダー日数の処理期間内に申し込み書類に対して裁定措置を行わなかった場合

注意点

ただ、移民局のウエブサイトには、「さらっと特記しなければいけないこと」が書かれていました。

While premium processing is suspended, we will reject any Form I-907 filed with an H-1B petition. If the petitioner submits one combined check for both the Form I-907 and Form I-129 H-1B fees, we will have to reject both forms.」 source: https://www.uscis.gov

つまり「Form I-907(プレミアムプロセス申請書類)と、I-129(H1Bビザ申請書類)の支払い小切手が一つの小切手でまとめられていると、両方の書類を拒否する」とのこと。両方の書類、つまり本来のH1Bビザ申請書類もこの時点で拒否される、ということです。逆に、プレミアムプロセス用の小切手と、H1Bビザ申請用の小切手を、それぞれ別の小切手で郵送した人はセーフ、ということです。運命の分かれ道が小切手一つであるとは、厳しいですね・・・

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プレミアムプロセスの例外

ただ、移民局は例外のプレミアムプロセスを設けています。もしも申請者の状況が、下記の1つもしくは1つ以上該当されれば、移民局は審査を早める可能性があるそうです。

  • 会社や個人に致命的な財政的損失がある場合
  • 緊急を要する場合
  • 人道的な場合
  • 米国の文化的、社会的利益を促進することを求める非営利団体
  • 国防総省または国益状況(これらの特定の申請は、米国政府の正式な機関からの要請であり、延滞は政府にとって有害なものになりうると想定された場合のみ)
  • 移民局の取り間違い
  • 移民局の関心がある件

もしも上記例外に当てはまるのであれば、申請者が責任を持って追加資料を移民局に提出しなければならない、と書かれています。

H1Bビザの今後は?

プレミアムプロセス一時停止に伴い、現在では「Bipartisan Legislation(超党派の立法)」という案が検討されています。この立法により、枠以上の申請者がいた場合の抽選方式を取りやめる、という案です。これにより、アメリカで高度な教育を受けた外国人、高い賃金が支払われている外国人、そして貴重な技術を持った外国人に有利になるように、ということです。これらの人たちが審査選考で有利になると、このH1Bビザ法令を悪用する諸外国のアウトソーシング企業を除外することが可能である、と言われています。

同時に、雇用主としては更に積極的にアメリカ人を雇用することも促進されています。これだけH1Bビザのハードルをあげると、雇用主としても、H1Bビザ手配が(残念ながら)避けたい道になる可能性は大きいです。

またこの立法では、雇用主の従業員が50名以上の場合、その半分の数の従業員がH1BビザもしくはL1ビザ保持者であると、それ以上のH1Bビザ申請は却下される、というルールも考えられています。

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まとめ

私も過去H1Bビザ保持者でしたので、今回のプレミアムプロセス停止を聞いて、心がざわつきました。H1Bビザ申請だけでもすごい労力が必要です。政府としては、アウトソーシング企業を除去したい、という名目も理解できます。アメリカ移民局の統計によると、H1Bビザ申請者の70%はインド国籍だと発表されています。

「アメリカン・ドリーム」という言葉は、もう本当に夢だけになってしまうのかなぁ・・・と私は少し不安な気持ちです。

尚、これらのことはアメリカの移民法に伴ったことですので、アクションを起こす前に、アメリカ移民局のウエブサイトや担当された弁護士さんなどと事実確認を必ずしてくださいね。

参考リンク

USCIS Will Temporarily Suspend Premium Processing for All H-1B Petitions: https://www.uscis.gov/news/alerts/uscis-will-temporarily-suspend-premium-processing-all-h-1b-petitions

Trump Administration Suspends Expedited H1B Visa Approvals for Foreign Workers: http://www.nbcnews.com/news/us-news/trump-administration-suspends-expedited-h-1b-visa-approvals-foreign-workers-n729101 

New bipartisan bill seeks to curb abuse of work visas: http://money.cnn.com/2017/03/02/technology/bipartisan-bill-work-visas/index.html?iid=EL

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プロフィール

リリー

リリー

大阪府大阪市出身。2018年に入り、在米15年になりました。アメリカ・ワシントン州のシアトルに住んでいます。このブログでは、アメリカでの留学・英語・就職・日々生活のことを中心に綴っています。人生一度きり!パニック障害に負けずに、めいいっぱい日々アメリカで生きています。 [詳細]